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title: 能楽と近しい間柄にある沖縄の伝統芸能「組踊」の魅力
description: "沖縄の伝統芸能「組踊」は、能楽などの大和芸能の要素を取り入れて創られたとされ、能楽同様に国の重要無形文化財でありユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
組踊の歴史を紐解きながら、能楽との共通点や現状などの魅力について深掘りします。"
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# [能楽と近しい間柄にある沖縄の伝統芸能「組踊」の魅力](https://www.nohgaku.or.jp/journey/media/kumiodori)

 作成者: [能楽太郎](https://www.nohgaku.or.jp/journey/media/author/能楽太郎)｜2024年3月10日(日)

沖縄の伝統芸能「組踊（くみおどり）」は、能楽・歌舞伎・文楽などの大和芸能の要素を取り入れて創られたとされ、能楽同様に国の重要無形文化財でありユネスコの無形文化遺産にも登録されています。本記事では、組踊の歴史を紐解きながら能楽との共通点や現状などの魅力について深掘りします。

### 組踊の誕生 琉球王国時代 中国からの使者をもてなす宮廷芸能

 琉球王国時代、中国の使者をもてなすために組踊が上演されていた首里城

組踊は「セリフ」「音楽」「舞踊」の三要素で構成されます。美しい衣装を身につけた**立方**（たちかた＝役者）が、琉球古典音楽のしらべにのって舞い、物語が進行していく沖縄独特の歌舞劇となります。

組踊が誕生したのは、琉球王国時代です。琉球王府の命を受けた踊奉行（おどりぶぎょう＝使者を歓迎するための音楽や舞踊を担当する役職）の**玉城朝薫**（たまぐすくちょうくん）によって、中国からの使者である冊封使（さくほうし・さっぽうし）をもてなすため創作され、1719年の尚敬王（しょうけいおう）の冊封の宴で初めて上演されました。

朝薫は琉球王府の使節として薩摩・江戸を計7回も往来しており、その際に見聞した能楽などの大和芸能を参考にして日本や中国の故事、琉球民話を取り入れた組踊を生み出しました。

朝薫が創作した「二童敵討（にどうてきうち）」「執心鐘入（しゅうしんかねいり）」「銘苅子（めかるし）」「孝行の巻（こうこうのまき）」「女物狂（おんなものぐるい）」は**「朝薫五番」**として現在も上演されている組踊の傑作であり、能の影響も色濃く反映されていると言われています。

組踊は1719年の初演より1866年まで首里城にて冊封宴（さっぽうえん）で上演されたほか、薩摩藩の役人をもてなす席や、琉球国王・王妃の御前も上演されました。琉球王国時代の組踊は、琉球王府の役人である士族が演じていたことから女性の役柄も男性の立方が演じていました。

組踊誕生の時代背景や朝薫五番の詳細は、以下の記事でくわしく解説しています。

- [琉球芸能と能楽との深い結びつき  
  記事を読む](https://www.nohgaku.or.jp/caravan_blog/special2023okinawa1)

### 組踊はどんな芸能？ 能楽との共通点

 国立劇場おきなわの張出し舞台と紅型幕

組踊の構成や演出、舞台での決まり事などは大きく6つに分けられます。能楽もほぼ同じ要素を用いています。それぞれの芸能を比べてみて、共通点を探してみましょう。

### 近代の組踊 廃藩置県で沖縄全土に伝わるが、現在は伝承の危機

 組踊も演じられる多良間島の豊年祭「八月踊り」 写真提供：多良間村

明治維新に行われた廃藩置県により琉球王国が終焉を迎えると、国家事業として行われてきた組踊は上演の機会を失いました。これまで組踊を担当していた士族たちは職を失い、生計を立てるために宮廷から芝居小屋へ舞台を移して一般の人々に向けて上演されるようになっていきます。

この時期、組踊は沖縄本島全域から八重山諸島まで様々な地域に伝わり、各地の村祭りなどの中で伝承されました。 そのひとつに、国の重要無形民俗文化財に指定されている[多良間島の豊年祭「八月踊り」](https://www.vill.tarama.okinawa.jp/kankou/event/hachigatsuodori/)という年中行事があります。旧暦8月の3日間に村をあげて催され、豊年を祈念します。民俗踊りに加えて組踊などが伝えられ、現在も盛んに演じられています。

やがて、組踊は活動写真や映画といった新しい娯楽に押され徐々に上演が減っていきます。大正から昭和初期にかけては戦争の影響を受け、公の場での上演が自粛され組踊の上演機会はほぼなくなってしまいました。

### 戦後の組踊 再興活動、国の重要無形文化財へ

 組踊をはじめ、琉球舞踊や琉球古典音楽など沖縄の伝統芸能が楽しめる国立劇場おきなわ

第二次世界大戦後、組踊が復興する動きがみられます。きっかけのひとつが、1945年12月に石川市（現うるま市）の城前小学校で行われた**「クリスマス祝賀演芸大会」**での組踊を含む琉球芸能の披露です。当時沖縄を統治していたアメリカが民心の安定のために琉球芸能を復興し、米兵たちにも沖縄の文化を学ばせたいと開催したもので、5000人以上の観客が詰めかけ好評を博しました。なかでも、**組踊「花売の縁」**は家族の離散と再会の物語で、観客の涙を誘いました。

その後、熱意ある人々によって組踊を再興する活動が続けられ、1965年には「琉球組踊保存会」が結成されました。1967年には朝薫の五番が琉球政府指定の重要無形文化財になり、1972年の本土復帰とともに組踊は**国の重要無形文化財**に指定されました。その後、保存継承の動きは加速し、2004年には組踊など沖縄の伝統芸能の保存振興を目的とした[国立劇場おきなわ](https://www.nt-okinawa.or.jp/)が開場し、定期的な組踊の上演と組踊の伝承者を育成するための研修制度が始まりました。沖縄県立芸術大学では、琉球舞踊組踊専修が設置され、若手の育成や普及活動のみならず女性にも門戸が開かれました。

そして、2010年には**ユネスコの「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」**に登録され、世界的な評価を受けるにいたりました。

### 組踊の現在 未来につなげる取り組み

 組踊初心者も作品の内容を理解しやすい、国立劇場おきなわの日本語字幕表示

近年では若手の立方などにより**「新作組踊」**が創られ、上演される機会も増えています。

2013年、国立劇場おきなわと東京の国立劇場で歌舞伎の人間国宝・**坂東玉三郎**さんが主役を務めた新作組踊「聞得大君誕生（ちふぃじんたんじょう）」が上演され話題となりました。この脚本を手がけたのは沖縄初の芥川賞受賞作家の故・**大城立裕**さんで、朝薫五番にちなんで書き下ろした新作五番をはじめ、多数の新作組踊を創作しました。

国立劇場おきなわでは、上演前に解説を設けた**初心者向けの普及公演**に力を入れています。日本語字幕表示や多言語対応オーディオガイドなど、組踊を観たことがない人も気軽に楽しめるようなさまざま工夫が行われています。また、県外の劇場やホールとの共催公演なども盛んに行っています。

さらに、国立劇場おきなわの研修生や沖縄県立芸術大学の卒業生たちが一線で活躍する姿も目立ってきています。

国立劇場おきなわの組踊研修修了者で構成された**「子の会（しーのかい）」**では、公演への出演のほか、次世代への継承のために学校などにおける「芸術鑑賞会」や、子どもなどを対象とした体験型ワークショップなどの普及活動を行っています。

沖縄県立芸術大学大学院で組踊を研究し、修了した女性メンバーで2012年に設立された**「女流組踊研究会めばな」**では、解説に力を入れた公演や親子対象のワークショップ、子役後進の育成指導を行い、新作組踊を手掛けるなど多岐にわたる活動を行っています。

能楽も、普及公演をはじめ新作能・海外公演・現代演劇との交流など能楽の可能性を広げる試みや、全国の学校での公演・子ども体験教室・教職員向けの能楽セミナーなど、新しい観客の獲得を目指す活動を続けています。また、国立能楽堂では、ワキ方・囃子方・狂言方の「能楽三役」の養成事業など後継者育成のための取り組みが行われています。

このように苦難の時代を経て再興し、次世代への継承のためさまざまな取り組みが行われている組踊は能楽が歩んできた道のりと重なる部分が多くあります。組踊は、能楽とのコラボレーション公演などが開催される機会も多いので、ぜひ一度ご覧いただけたらと思います。

 

写真提供／沖縄観光コンベンションビューロー  
参考文献／「ももとVOL.41 特集 組踊」（発行：編集工房 東洋企画）  
参考サイト／「文化デジタルライブラリー 琉球芸能編 組踊」

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