第60回式能 2020年2月16日(日) 国立能楽堂
第60回式能 2020年2月16日(日) 国立能楽堂

2020年216日(日)
第一部 10:00開演 第二部 15:15開演
国立能楽堂

式能とは

「式能」は、昭和20年の当協会設立後、昭和36年に、当協会最初の公演として行われました。
以降毎年、翁附五番立(江戸時代の基本的番組編成)にて開催しており、本年で60回目を迎えます。
現在、シテ方五流が一同に会する翁附五番立の能楽公演としては、唯一の大変貴重な催しです。
今回はシテ方喜多流宗家預り・友枝昭世が「翁」を勤めます。

能楽の正式な上演形態である翁附五番立は、江戸時代に「武家式楽」として確立され、能楽以前の予祝芸能である「翁」から始まり、『神・男・女・狂・鬼』のジャンル分けに従って上演されます。また能の間には中世の大名・小名や庶民を描く狂言を挟み、人間の様々な笑いが演じられます。

1日を通して能楽を鑑賞する事で「過去・現在・未来」更には「神・人・仏」を知ることになります。能楽は、人や文化の多様性を認め、様々な民族文化を内包した総合芸術といえます。

第59回式能ダイジェスト

第一部 演目・出演者


喜多流
能
出演者
友枝 昭世    
三番叟 野村 万蔵 小鼓 田邊 恭資
千歳 野村 又三郎 小鼓 飯冨 孔明
一噌 隆之 大鼓 柿原 弘和
小鼓 鵜澤 洋太郎 太鼓 桜井 均
あらすじ
露払いの千歳の舞の後、五穀豊穣、天下泰平を祈る白い翁の静謐な舞。大地を踏みかため、精霊を呼び起こす黒い翁の躍動的な舞。素袍大紋、侍烏帽子で威儀を正し、舞台披きや年頭に舞われる儀式的な一曲。

喜多流竹生島
竹生島
出演者
シテ 香川 靖嗣 一噌 隆之
ツレ 佐々木 多門 小鼓 鵜澤 洋太郎
ワキ 福王 和幸 大鼓 柿原 弘和
アイ 奥津 健太郎 太鼓 桜井 均
あらすじ
竹生島へ渡るある臣下一行を乗せる釣舟の翁と若い女性。月下の琵琶湖に漕ぎだして島に到着する。女人禁制を訝かる臣下に答え、女が神殿に入り弁才天となって現れ舞を舞い、龍神も宝物を捧げ、湖水を翻して去って行く。
狂言
和泉流鍋八撥
出演者
シテ 野村 萬    
アド 野村 万之丞 アド 野口 隆行

観世流盛久 夢中之出
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出演者
シテ 大槻 文藏 竹市 学
ワキ 宝生 欣哉 小鼓 観世 新九郎
アイ 善竹 富太郎 大鼓 亀井 広忠
あらすじ
主馬判官平盛久は、囚われ人となり鎌倉に下って首を打たれる処だったが、長年信仰する清水の観世音により霊夢を受け、夢の通りに剣は折れて命は助かり、赦された盛久は頼朝の前で喜びの舞を舞う。
狂言
大蔵流寝音曲
出演者
シテ 茂山 忠三郎 アド 善竹 十郎

第二部 演目・出演者


金春流羽衣 替ノ型
羽衣 替ノ型
出演者
シテ 金春 安明 小鼓 森澤 勇司
ワキ 福王 茂十郎 大鼓 亀井 実
藤田 朝太郎 太鼓 林 雄一郎
あらすじ
三保の松原に住む白龍は、松の枝に掛けてある美しい衣を見つけ自分のものにしようとするが、天女が現れ返してほしいと懇願する。天女は白龍を説得し、羽衣の引渡しを条件に舞を舞い、そのまま天空へと帰って行く。
狂言
和泉流昆布売
出演者
シテ 石田 幸雄 アド 野村 萬斎

宝生流藤戸
藤戸
出演者
シテ 佐野 由於 森田 保美
ワキ 森 常好 小鼓 幸 信吾
アイ 大藏 基誠 大鼓 柿原 崇志
あらすじ
佐々木盛綱が先陣の功により賜った備前の児島へ領主として行くと、一人の女が現れ、息子を殺された悲しみを訴え出る。盛綱がその夜の事を語り法会を営むうち、漁師の霊が現れ恨みを述べるが、法力によって成仏する。
狂言
大蔵流腰折
出演者
シテ 大藏 彌右衛門    
アド 大藏 彌太郎 アド 大藏 教義

金剛流
乱
出演者
シテ 廣田 幸稔 小鼓 曽和 正博
ワキ 飯冨 雅介 大鼓 大倉 正之助
杉 信太朗 太鼓 小寺 真佐人
あらすじ
能「猩々」に「乱」という小書がつき、それがいつしか常態化し、「乱」の名で独自に上演されるようになった。親孝行の高風が潯陽(しんよう)の江に、酒壷をかまえて待っていると猩々が現れ波風の音楽にのって舞を舞う場面となる。

観能マナー

上演形式

「能」・「狂言」は、室町時代からおよそ650年以上、途絶えることなく演じられてきた、日本を代表する舞台芸術です。古くは豊臣秀吉や徳川家康など多くの武将に愛され、現代ではユネスコの無形文化遺産に登録され、海外からも高く評価されています。

狂言(きょうげん)

狂言は、中世の庶民の日常生活を明るく描いた、セリフが中心の喜劇です。能と異なり、ほとんどは面をつけずに演じられ、笑いを通して人間の普遍的なおかしさを描きだします。

(のう)

能は謡(歌・セリフ)と囃子(楽器)に合せて演じられる歌舞劇で、多くの曲で演者が能面という仮面をつけているのが特徴です。
登場人物は人間だけでなく神や鬼、妖怪や幽霊などこの世のものではないものも登場し、また、演者は様式化された簡素な動きで感情を表し、物語が進みます。

観能の際のポイント

初めての観能(能を観ること)でもかしこまらずにお楽しみいただけます。どうぞ、能楽堂にお越しください。

前日まで

演目について調べよう

演目のあらすじを読んでおきましょう。また、能楽辞典を是非ご活用ください。

当日

観能時の服装マナー

特に決まりごとはありません。ご自分にとって着心地の良い服でお越しください。男女とも比較的フォーマルな服装が多く、お着物の方もいらっしゃいます。帽子は能楽堂内ではお取りください。また、短パン・サンダルなどはお控えください。

携帯電話・スマートフォン

開演前に電源をお切りください。

写真撮影・録音・録画

写真撮影・録音・録画は厳禁となっております。

飲食厳禁

能楽堂内は飲食厳禁です。喫茶店や休憩所をご利用ください。

舞台に集中

公演が開始されましたら、能の世界を堪能してください。

よくあるご質問

QRチケットレスの購入方法を教えてください。

本公演のQRチケットレスは「EventRegist(イベントレジスト)」のシステムを利用しています。購入の際に、イベントレジストへの会員登録(無料)が必要です。お済みでない方は、併せて会員登録をお願いします。

QRチケットレスの入場方法を教えてください。
  • 方法1: PDFチケットが登録メールに配信されますのでそちらをご提示ください。
  • 方法2: スマートフォンで提示したい場合は「EventRegist for 参加者」アプリをインストールし、QRコードをご提示ください。

当日の受付にてスタッフが端末にてチェックインを行います。また、その際にお席番号のご案内を致します。

購入したチケットの払い戻しはできますか?
申し訳ございませんが、チケットの払い戻しは行っておりません。予めご了承の上、ご購入をお願いいたします。
子供は何歳から入れますか?

長時間の公演になるため、未就学児(小学生未満)は原則お断りしております。ご了承ください。

開催概要

第60回 式能

日時
2020年2月16日(日)第一部午前10時 第二部午後3時15分(完全入替制)
主催
公益社団法人能楽協会
協賛
独立行政法人日本芸術文化振興会
会場
国立能楽堂
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1
JR中央・総武線 千駄ヶ谷駅徒歩5分 / 都営地下鉄大江戸線 国立競技場駅徒歩5分 / 東京メトロ副都心線 北参道駅徒歩7分
  • 「翁」開演後「竹生島」開始までは見所へのお出入りを一切お断り致します。
  • 第二部は第一部終演後のご入場です。見所整備のため入れ替えをさせて頂きます。
  • 場内での撮影・録音・録画は固くお断り致します。
  • 場内での時計のアラーム、携帯電話などの電源はお切り下さい。
  • 出演者はやむを得ぬ事情により変更させて頂く場合がございますので予めご了承下さい。
  • 開場前のご来館につきましては、能楽堂館外にてお待ち頂くことになりますのでご承知おき下さい。

チケット情報

入場料金(全席指定)

1・2部通し: 正面12,000
1・2部通し: 中正面8,000
1・2部通し: 脇正面8,000
1部: 正面7,000
1部: 脇正面・中正面各 5,000
2部: 正面7,000
2部: 脇正面・中正面各 5,000
  • 障害者割引あり。詳細は能楽協会へお問い合わせ下さい。
  • お受取り・お支払方法によって、別途手数料がかかる場合がございます。

一般販売

チケットスペース 03-3234-9999 ※2020年2月7日(金)まで

国立能楽堂 窓口販売のみ

  • 本公演のチケットは完売致しました。
  • 当日券の販売はございませんのであらかじめご了承下さい。
  • 販売期間にかかわらず、チケットが売り切れ次第、販売を終了させて頂きますので予めご了承下さい。

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