能楽公演のみどころ

能楽入門講座 鹿児島公演の魅力&おすすめ能楽スポット

公益社団法人 能楽協会

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楽しむ能「楽」プロジェクト!  京都・奈良・長崎・鹿児島・沖縄にて2024年9〜12月開催!「能楽入門講座 鹿児島公演」は、9月27日(金)に鹿児島市のカクイックス交流センター(かごしま県民交流センター)で開催します。
本記事では、能楽ファンからビギナーまでが楽しめる入門講座の魅力と、能楽にゆかりのある「鹿児島城跡」をご案内します。

 

能楽師によるお話と実演、親しみやすい演目が魅力

「能楽入門講座」は、能楽師による解説とアフタートークとともに能楽を鑑賞していただく九州の人気能楽公演です。
鹿児島県での開催は今回が初となります。

上演前の解説では能楽師が各演目の見どころを紹介し、実際に演目をご覧いただきます。アフタートークでは直前まで舞台で演じていた能楽師たちが袴姿で登場して観客からの質問にも気軽に応じるなど、能楽をより身近に感じていただける内容となっています。

舞囃子(紋付き袴姿で囃子とともに舞う上演形式)による「高砂」は「高砂や この浦舟に 帆を上げて」の有名な一節からはじまる、おなじみのめでたい曲。

能「船弁慶」は源頼朝から逃げる義経一行の物語。前半は義経との別れに際し、静御前が名残を惜しむ優美な舞が披露され、後半では一転、長刀を振るう荒々しい平知盛の亡霊が現れて義経一行に襲いかかるドラマティックな作品です。
能「船弁慶」:詳しい曲目解説はこちらの記事をご覧ください。

狂言「棒縛(ぼうしばり)」は、主人の留守中に酒を盗み飲みしないように、棒に縛られた太郎冠者(主の従者)と、後ろ手を縛られた次郎冠者が力を合わせて酒にありつこうとする身振り手振りがユニークな作品です。

本公演の演目は能楽を代表する作品でありながら親しみやすく、気軽に能楽の世界をお楽しみいただけます。

縛られても、なんとかして酒を飲もうとする二人の奮闘ぶりが面白い狂言「棒縛」

会場極近!能楽ゆかりのスポット「鹿児島城跡」

鹿児島城跡に復元された御楼門は高さ・幅ともに約20mある国内最大級の城門<br>写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

会場のカクイックス交流センターから徒歩5分の至近距離にある、能楽にもゆかりのある国史跡「鹿児島城跡」(別名:鶴丸城跡)は、慶長6年(1601)年に初代薩摩藩主の島津家久によって築かれた居城です。

現在、立派な石垣と堀に囲まれた本丸部分には県の総合博物館「鹿児島県歴史・美術センター黎明館」が建ち、令和2年には城の正面門である御楼門が復元されました。
鹿児島城跡では多くの発掘調査が行われてきました。平成27年の発掘調査で能舞台の橋掛りの一部が黎明館の敷地内から見つかりました。
江戸時代、島津家では能楽が盛んで多くの藩主がたしなみ、能の会が催されたことが記録に残されています。
能舞台跡の発見により、当時能舞台があった城内の位置が明らかになり、第11代藩主の島津斉彬が家督を相続した際に、後の天璋院篤姫も出席してご覧になった能楽が舞われたときの舞台だったとも考えられています。

現在の能舞台跡の上には植栽があり、発見された場所がわかるようになっています。
ぜひ本公演前後、または鹿児島観光の際にに立ち寄り、斉彬や篤姫が見たであろう能舞台に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

鹿児島城跡:鹿児島県鹿児島市城山町7-2

 

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