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能「竹生島」の舞台で神様の棲む島

竹生島

について

島

竹生島(ちくぶしま)は、びわ湖に浮かぶ周囲2kmほどの小島。「神を斎(いつく)島」に由来する島名通り、島全体が神秘的な雰囲気に包まれ、パワースポットとして注目を集めています。 この竹生島を舞台とする能の演目が「竹生島」。島の寺院に祀られている弁才天や水中にすむ龍神が登場し、民を迷いから救い、国土を守ることを約束する神様の物語です。

能「竹生島」 曲のあらすじ

湖上の春景色とともに展開される清々しい神の物語

朝廷の臣下一行が島へ参詣するため、翁と若い女が乗った釣り船に同船します。琵琶湖水上からの春のうららかな景色を眺めるうちに竹生島へ着き、翁が臣下一行を弁才天堂に案内します。連れの女も一緒に来たので、臣下が「女人禁制の島と聞いていたが」と問うと、翁と女は「弁才天は女性の神なので女人を分けへだてはしない」と島の由来を語ります。その後、二人は人間ではないことを明かし、やがて女は弁才天となって現れ、舞を舞い、翁も龍神として現れて宝物を捧げ、再び姿を消します。
前半は湖上ののどかな春景色が描かれ、後半では弁才天の美しい舞と龍神の勇ましい舞が見どころの作品です。

能楽をめぐる

竹生島探訪モデルコース

竹生島 探訪1日コースでは、能「竹生島」に登場する弁才天を本尊とする宝厳寺や都久夫須麻神社を訪ね、古くから人々の信仰を集めてきた島の神秘とロマンに触れます。

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竹生島宝厳寺 本堂

能「竹生島」に登場する弁才天が御本尊の聖地

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宝厳寺(ほうごんじ)のご本尊・弁才天は、「日本三弁才天」のひとつ。その中でもっとも古いことから「大弁才天」と呼ばれ、本堂(弁才天堂)に祀られています。能「竹生島」の後半にも弁才天が登場します。ご本尊は秘仏で60年に一回ご開帳で、次回は⻄暦2037年です。
「弁天様の幸せ願いダルマ」というお願い事を書いた紙をダルマの中に収めて奉納する願掛けがあり、赤く小さな可愛いダルマたちがたくさん奉納されています。

滋賀県長浜市早崎町1664-1
「宝厳寺」公式サイト
徒歩で5分
徒歩で5分
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竹生島宝厳寺 宝物殿

能楽に関係する品を多数収蔵

宝物殿

宝厳寺の宝物殿は国宝の「法華経序品(竹生島経)」をはじめ、竹生島に伝わる数々の寺宝・能楽に関係する品が収蔵されており能楽ファンは必見。宝物詳細はコラムで紹介予定です。

能楽ゆかりの宝物一例

井関の面 井伊直弼が弁才天への祈祷により病気回復した礼として寄進した能面
面向不背(めんこうふはい)の珠 能「海人」で謡われる三宝のうち一つの水晶玉
鎧通 能「小鍛冶」に登場する三条小鍛冶宗近が作った短刀
仙童の琵琶の撥(ばち) 能「経政(経正)」主人公・平経正が竹生島で戦勝を祈願した際に琵琶の名器「仙童の琵琶」で奏でた際に使用したとされる
二股の竹(非公開)能「竹生島」間狂言に登場する宝厳寺の宝物。修験道の祖といわれている役行者の小角が祈願すると、持っていた竹杖が二股に割け枝葉を生じた。

徒歩で7分
徒歩で7分
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唐門

能を愛した秀吉に由来する国宝

唐門

国宝 唐門  豊臣秀吉が建てた大坂城極楽橋の一部で、現存する唯一の大坂城遺構です。豪華絢爛な桃山様式の美しい彫刻や鮮やかな文様が残されています。秀吉は、能を愛し、自身でも好んで能を舞い、能役者の庇護を行った武将です。

唐門近くの重要文化財

観音堂 千手観世音菩薩が納められ、西国33所観音霊場めぐりの30番目札所です。

舟廊下 観音堂から都久夫須麻神社に続く渡廊。朝鮮出兵の際に秀吉の船として作られた「日本丸」の骨組みを利用したもの。

徒歩で5分
徒歩で5分
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都久夫須麻神社 本殿

伏見桃山城の御殿を移築した国宝

都久夫須麻神社 本殿

竹生島神社とも呼ばれ、平安時代の延喜式(法典)にも載っている由緒ある神社。「つくぶすま」と読み、竹生島の古い名とも言われます。
祭神は、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと=弁財天)、宇賀福神、竹生島龍神、そして産土神の浅井比売命(あざいひめのみこと)の四柱。浅井比売命は、びわ湖の湖水を支配する神様です。
本殿は伏見桃山城の日暮御殿(勅使殿)を移築したもので国宝となっています。

滋賀県長浜市早崎町1665
「竹生島神社」公式サイト
徒歩5分
徒歩5分
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都久夫須麻神社 竜神拝所

能楽にゆかりの深い島一番の絶景スポット

龍神拝所

神拝所は、国宝の本殿の向かいに島の斜面に突き出すように建てられています。正式には「八大竜王拝所」といわれ、仏教を守護し、雨や水を司る8体の龍神様を八大竜王といいます。

能「経政(経正)」の主役である平経正が戦勝を祈願して琵琶を奏でた場所と伝えられるスポット。島一番の絶景が広がります。

また、神拝所の近くには能「竹生島」後半の主役の龍神が下界に現れたところとされる黒龍堂」があります。その隣に立つ大木は黒龍が湖より昇ってくると伝えられるご神木です。

竹生島の楽しみ方
いろいろ

パワースポットの島で願掛けを

都久夫須麻神社 竜神拝所
しめ縄

都久夫須麻神社 竜神拝所 かわらけ投げ

土器(かわらけ)に願い事を書いて、竜神拝所から湖面に突き出た宮崎鳥居へと投げる「かわらけ投げ」が有名です。投げたかわらけが鳥居をくぐれば、願い事が成就すると言われています。

宝厳寺 弁天様の幸せ願いダルマ

小さい「弁天様の幸せ願いダルマ」の中にお願い事を書いた紙を収めて奉納することで、願いがかなうとされています。ダルマを奉納すると、ダルマを模した可愛いストラップお守りを持ち帰れます。

竹生島参道でひと休み&買い物

竹生島参道でひと休み&買い物
カバン

竹生島港の船着場から竹生島宝厳寺へ向かう参道には、昔ながらのお土産物屋さんとオシャレなカフェが並んでいます。

竹生島のお土産

びわ湖特産の魚や貝の佃煮、そして「ねがいだるま」という名前がつけられた優しい味わいのミルクまんじゅうがおすすめ。
カフェでの軽食やドリンクでは、滋賀のブランド牛・近江牛の旨味がたっぷり詰まったジューシーな「近江牛まん」が人気です。

竹生島探訪後に楽しむ長浜観光

長浜城歴史博物館
食べ物

長浜でぜひ立ち寄りたいのが、能を愛した豊臣秀吉にゆかりがある「長浜城歴史博物館」です。長浜城は秀吉が最初に築いた居城で、現在は城が復元され歴史博物館として公開されています。5階の展望台からは、ナレーションや効果音によって戦国時代の武将になった気分で湖北を一望できます。

また、長浜名物といえば焼鯖そうめんです。長浜には「五月見舞い」という風習があり、農家に嫁いだ娘のもとへ娘を案じる親が焼鯖を届けます。その焼鯖とそうめんを炊き合わせて作る焼鯖そうめんは、郷土料理の定番となっています。また、特大シイタケ・湯葉・麩などの具にとろみのある汁が特徴の「のっぺいうどん」や、刻んだたくあんをマヨネーズで和えてコッペパンに挟んだ「サラダパン」などのB級グルメもぜひ試してみたい味です。


写真協力/(公社)びわこビジターズビューロー

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