能楽って何?歴史があるって聞くけど、イマイチよく分からない…
このページでは、「能楽」について初めての人にも分かりやすく説明しています。
明日、誰かに話したくなる、そんな内容です。
さあ、能楽の世界にちょっとだけ足を踏み入れてみませんか?
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01 能楽とはどんなもの?
- 能楽の世界へようこそ! このページでは、能楽について、気軽に、そして楽しく学べるように案内します。 能楽は、日本の伝統的な演劇の一つで、650年以上の歴史を持つ舞台芸術です。 豊臣秀吉や徳川家康などの多くの歴史上の人物にも愛されていました。
「能」と「狂言」を合わせて「能楽」といいます。 「能」は、謡(歌・セリフ)と囃子(楽器)に合せて演じられる歌舞劇で、多くの曲で演者が能面という仮面をつけているのが特徴です。 登場人物は人間だけでなく神や鬼、妖怪や幽霊などこの世のものではないものも登場し、また、演者は様式化された簡素な動きで感情を表し、物語が進みます。
「狂言」は、中世の庶民の日常生活を明るく描いた、セリフが中心の喜劇です。能と異なり、ほとんどは面をつけずに演じられ、笑いを通して人間の普遍的なおかしさを描きだします。
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02 能楽の舞台ってどうなってるの?
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能楽の舞台は、能舞台と呼ばれます。 能舞台の構造は、はじめての能楽堂探訪で詳しく解説しています。
まず、能楽堂に入ると、能舞台に大きな屋根が付いていることを不思議に思う人が多いのではないでしょうか。 これは昔、能舞台が屋外にあった名残です。 また、能舞台には緞帳(どんちょう)がありません。どうやって始まるのでしょうか。 演者は「橋掛かり」と呼ばれる通路を通って舞台に登場します。 幕が開いてすぐに物語が始まるわけではなく、演者や大道具が舞台上に配置される様子を見ながら、観客はだんだんと能楽の世界に誘われていきます。 演目が終わると、演者や大道具はすべて舞台からなくなり、静寂が戻ります。 能舞台は、時間と空間を超えた物語を紡ぎ出すための演劇空間なのです。
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03 よくシテ、ワキって聞くけど、それって何?
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”シテ”は主役のこと。”ワキ”はシテの相手役です。ざっくり言うと、この二人が話の中心です。
主役を担うシテは、ほとんどの能で、能面を用いています。 写真では左の人が能面をつけていますね。この人が主役(シテ)です。
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04 能楽って音楽もあるの?
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能楽には音楽が欠かせません。笛、小鼓、大鼓、太鼓の4種類の楽器が使われます。 音楽はゆっくりとしたものもあれば速いものもあり、物語の情景に深みを与えています。
能楽の音楽は、独特のリズムと調べで構成されており、その響きが能の世界へと私たちを導きます。舞台上で繰り広げられる物語とともに、これらの楽器から生み出される音楽が、古の物語を今に伝えるための、演者たちの精緻な技巧を映し出しています。打楽器の一打一打には力が込められ、笛の澄んだ音色は空間を織りなしていきます。観客はこれらの音を聴きながら、能楽の舞台がどのように生き生きとしているのかを想像し、感じ取ることができます。笛 小鼓 大鼓 太鼓
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05 能楽の衣装ってどんなもの?
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能楽の衣装は、装束(しょうぞく)と呼ばれます。神様や高貴な女性などは”豪華”で、金や銀の糸で織られた模様はそれだけで見ごたえがあります。
面(めん)も使われることがあり、それぞれが特定のキャラクターを表しています。 装束と面でその人が何者かがわかるのです。
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06 能楽の有名な作品ってなに?
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能楽には、たくさんの曲がありますが、何度も上演されるような有名な作品があります。例えば、能は”羽衣(はごろも)”や”高砂(たかさご)”など。 「羽衣」は教科書に載っていたり、「高砂」は結婚式で一節を謡うことも多かったので、 聞いたことがある人もいるかもしれません。 ちなみに、披露宴で新郎新婦が座る「高砂席」は能の「高砂」からきてるんです。能の作者で一番有名なのは世阿弥(ぜあみ)です。 「初心忘るべからず」という有名な言葉を残しました。
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作品によっては短いものもありますし、 長い作品でも、すべてがゆったりとしているわけではありません。 飽きる暇もないくらい、ドラマチックな展開が立て続けに起きる作品もあります。


劇場やオンラインで購入できます。事前に調べておくとスムーズです。 能楽堂の雰囲気を体験しながら、 心に残る一期一会の体験をぜひ楽しんでくださいね。


興味を持ったら、 まずはお近くの能楽堂のホームページをチェックしてみてください。 公演のスケジュールやチケット情報、初心者向けの解説講座など、 有益な情報がたくさんありますよ。 能楽堂の雰囲気や、実際の公演を体感すると、 また違った魅力に気づくはずです。

おさらいクイズに挑戦!
画面をタップまたはクリックして、あなたの答えを選んでみてください。
間違えても大丈夫。学びの一歩として楽しんでみてくださいね。
第 1 問
シテの役割はなんでしょうか?
- 1 主役
- 2 脇役
- 3 楽器を扱う人
- 4 主役の相手役
第 2 問
能楽で使用される4種類の楽器には、笛、小鼓、大鼓がありますが、残り1つは何でしょうか?
- 1 琴(こと)
- 2 タンバリン
- 3 太鼓
- 4 篠笛(しのぶえ)