石山寺を深く信仰する安居院(あぐい)法印の前に現れた不思議な女は、紫式部の幽霊だった。石山寺に詣でた法印の前で、女は源氏の巻名を詠み込んだ美しい舞を舞い、法悦の喜びの中に去って行く。もう一つの源氏物語。