霊水の源を尋ねる漢の皇帝の臣下は、山中で齢八百歳という慈童に出会った。慈童は仙女を招き寄せると、ともに楽を奏する。そして自ら霊水を汲んで臣下に捧げた。他流の〈枕慈童〉を観世流では〈菊慈童〉とし、別曲である。江戸時代中期の改訂謡本に加えられている。