都の僧は六浦の称名寺で、紅葉の季節に一本だけ一葉も紅葉していない楓を見つける。そこへ一人の女が現れ何故この一本だけが常盤木であるかを語り姿を消す。僧が回向をすると、楓の精が現れ、四季の憐れを語り舞うのだった。