筑前国太宰府の僧が北野天神に詣で、輪蔵を拝んでいるところへ大蔵経の守護神火天が現れ、五千余巻の経文を一夜にして読ませようと約した。夜半となり、輪蔵の守護神傅大士が経を携えて現れ、僧に読誦させると舞楽を奏する。火天も再び天下って、僧の手を取って輪蔵を回し、経文を転読させるのだった。