都西山の庵室に隠棲する西行法師は、毎年春ともなると花見に来る群衆に悩まされるので、これも「あたら桜のとがにぞありける」と一首の歌をよんだため老翁の精にとがめられ、風流な歌問答を交わすという、典雅な世界の展開。