他阿弥上人が加賀国篠原で説法をしていると、余人には姿の見えない老翁が毎日聴聞に来るのを不審に思うと、実盛の亡霊だと打ち明け消え失せる。 在りし日の姿で現れた実盛は、鬢髪を墨で染めて奮闘した篠原の合戦を物語る。