洛北桂川のほとり、高野山の僧が供をつれて来かかると、朽木に腰かけて休んでいる老いたる女がいる。見れば朽木と見えたは尊い卒都婆、僧たちがとがめると乞食は一歩もひかず応酬。驕慢と叡智衰えぬ小野小町の真骨頂。