兄の源頼朝に都を追われ、衆徒を頼りに吉野に隠れていた義経は、衆徒変心の報告を受け、佐藤忠信に防ぎ矢を命じて山を落ちのびる。忠信は高櫓に上って弓を射、切腹したと見せかけ谷底づたいに逃れる。単純な斬組物の能。