都に上った僧は、清水寺で東岸居士という者に出会った。東岸居士とは自然居士の弟子で、世の常の僧とは違い、僧衣を着ず、有髪のままで舞を舞い、羯鼓を打ち、仏道の理を説く。中世の説教者の実像を髣髴とさせる異色の能。