京都六條河原の源融の旧址を訪ねた旅僧が汐汲みの老翁と会い、そのかみの河原の大臣とよばれた融の風流事をきく。汐汲みの翁、まことは融の亡霊が夜半に姿を現して、夜すがらみやびな遊舞をたのしみつつ消え失せるまで。