旅僧が宇治の里で一人の女に出会った。女はここにかつて薫中将と匂宮の二人に愛され、悩んだ末に入水した浮舟が住んでいたと語り、浮舟の霊である正体を明かすと回向を求めて消えた。再び現れた浮舟の亡霊は、恋ゆえに物の怪に取り憑かれた様を見せ、横川の僧都に救われた顛末を語る。